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    2011.07.02

    メルカート三番街

    地方のシャッター商店街を若者たちのインキュベーションセンターとして再生プロデュース

    ・商業施設リノベーション ・事業プロデュース

    「メルカート三番街」は、福岡県北九州市にある、インキュベーション機能をもった若いクリエイターのための集合アトリエとショップ、およびその場所で行われるプロジェクトの総称です。中屋興産株式会社が中心となって推進するこのプログラムにて、らいおん建築事務所が、空間・事業プロデュースを手掛けました。

    当時、メルカート三番街は、アーケード商店街に面した築50年以上の古いビルで、約380㎡ もの空間は、10年以上も空きテナントになっていました。広すぎるために借り手がつかなかったのです。そこで、改修コストなどの投資を極力抑え、賃料を周辺エリアの半額~6割程度に抑えることで、30代を中心とした若い建築家、グラフィックデザイナー、陶芸ギャラリー、食堂、インターネットローカルメディア編集室、地域の集会室を兼ねた図書室などのクリエイター達が入居できる場にしました。また運営ディレクターをはじめ、マーケティング専門家、司法書士など、入居者の事業をアドバイスするためのアドバイザリーボードも設置し、インキュベーション機能をもつ組織作りも行いました。それにより、彼らがハブとなったコミュニティが生まれアーケード街の新しい拠点として生まれ変わったのです。

    らいおん建築事務所は、これらのリノベーションの店舗デザイン、企画、リーシング、運営ディレクションなど、空間・事業のプロデュースを行いました。

    今回のプロジェクトでは、シャッター商店街化し、後継者不足に悩む地方の中心市街地における、アートやクリエイティブを切り口にした若い世代の力が上手く活用されたまちづくりの好例となりました。

    • 竣工年:2011
    • 場所:福岡県北九州市
    • 用途:商業施設
    • 主要構造:木造(一部鉄骨造)
    • 規模:380㎡
    • 撮影: